非ステロイド軟膏による接触性皮膚炎について
（非ステロイド軟膏の副作用に注意）

ステロイド軟膏は副作用が多く危険で、非ステロイド軟膏の方がずっと安全と思い込んでいませんか？

最近、アンダームやコンベックなどの非ステロイド軟膏による接触性皮膚炎が意外に多いことが分かってきました。軟膏開始後3日位で症状が改善し始め、1週間以内に明らかに良くなる場合は、治療がうまくいっていますので全く問題ありません。しかし、毎日塗っても良くならない、あるいは、次第に悪くなってきたという場合は、直ちに使用を中止して医師に相談してください。

私の経験では、非ステロイド軟膏による接触性皮膚炎（かぶれ）が疑われる場合は、使用を中止してステロイド軟膏へ変更し、改善したら徐々にステロイド軟膏を減量し、最終的にはプロペト(眼科用ワセリン)で症状が安定するケースが多いです。

ステロイド軟膏は正しく使えば、副作用は非常に少なくとても有効性の高い薬剤です。ステロイドを怖がるあまり、結果的に他の薬剤の副作用で症状が悪化したのでは元も子もありません。

アトピー性皮膚炎の治療の原則はスキンケアと保湿、そしてステロイド軟膏の正しい使用です。どうしてもステロイド軟膏を使用したくない場合は、非ステロイド軟膏を使用するよりもプロペト(眼科用ワセリン)をお勧めします。朝夕のスキンケア（アトピー性皮膚炎の項参照）を気長にきちんと実施すれば、外用はプロペトだけで改善する場合もあります。


おひさまこどもクリニック